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保険の見直し方ガイド|生命保険・医療保険の固定費を最適化する手順

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※ 2026年6月時点の情報です

「保険料、毎月なんとなく引き落とされているけど、本当に今の内容で合っているのかな」。そう感じたことはないでしょうか。生命保険文化センターの2024年度 生命保険に関する全国実態調査によると、2人以上世帯の年間払込保険料は平均35.3万円、月額に換算すると約2.9万円です。

保険は「入ったまま放置」になりやすい固定費の代表格です。しかし、就職・結婚・出産・住宅購入といったライフイベントのたびに必要な保障は変わります。この記事では、公的保障を踏まえた見直しの判断基準と、具体的な手順を紹介します。

1. 保険料、月いくら払っている?

見直しの第一歩は、自分が保険にいくら払っているかを把握することです。生命保険文化センターの2024年度調査による、世帯年間払込保険料の分布は以下のとおりです。

  • 12万円未満(月1万円未満):17.8%
  • 12万〜24万円未満(月1万〜2万円未満):19.3%(最多)
  • 24万〜36万円未満(月2万〜3万円未満):15.7%
  • 36万〜48万円未満(月3万〜4万円未満):9.9%

もっとも多いのは月1万〜2万円の層ですが、月3万円以上を払っている世帯も少なくありません。同じ調査では、2人以上世帯の加入件数は1世帯あたり平均3.8件です。複数の保険に加入していると、個々の保険料は少額でも合計額が膨らみやすくなります。

まずは保険証券やマイページで、加入中の保険を一覧にして合計保険料を確認してみてください。

2. まず知っておきたい公的保障

民間の保険を見直す前に、公的保障でどこまでカバーされるかを把握しておくことが大切です。公的保障を知らないまま民間保険を選ぶと、すでにカバーされている部分に保険料を払う「保障の重複」が起きやすくなります。

① 高額療養費制度(医療費の自己負担上限)

公的医療保険(健康保険・国民健康保険)には、1か月の医療費の自己負担額に上限を設ける高額療養費制度があります。70歳未満で年収約370万〜約770万円の場合、たとえば医療費が100万円かかっても自己負担は約8.7万円に抑えられます。

つまり、「入院したら何百万もかかるのでは」という不安は、公的保障を考慮すると実際の自己負担額とは大きく異なります。医療保険を検討する際は、まずこの制度による上限額を確認したうえで、差額ベッド代・食事代・交通費など公的保障の対象外となる費用をどこまでカバーしたいかを考えるのがポイントです。

② 傷病手当金(働けないときの所得保障)

会社員・公務員が加入する健康保険には、病気やケガで連続3日以上働けなくなった場合に、4日目から通算して最長1年6か月間、標準報酬月額の3分の2に相当する額が支給される傷病手当金の制度があります。就業不能保険や収入保障保険を検討する前に、この制度で受け取れる金額を計算してみてください。

ただし、国民健康保険に加入する自営業・フリーランスには原則として傷病手当金がないため、就業不能時の備えを民間保険でカバーする必要性は会社員より高くなります。

③ 遺族年金(万が一のときの遺族保障)

国民年金・厚生年金には、被保険者が亡くなった場合に遺族に支給される遺族年金があります。たとえば、亡くなった方に生計を維持されていた子のある配偶者または子は遺族基礎年金を受け取ることができ、厚生年金に加入していた場合は遺族厚生年金もあわせて支給されます。

死亡保険の必要保障額を考える際は、遺族年金でカバーされる金額を差し引いたうえで、生活費・教育費・住居費の不足分を計算するのが基本的な考え方です。

3. 見直しが必要な5つのサイン

以下のいずれかに当てはまる場合は、保険の見直しを検討する余地があります。

① 加入時から家族構成が変わっている

結婚・出産で家族が増えた場合は保障が不足しているかもしれません。逆に、子どもが独立した後は高額な死亡保障が不要になっている可能性があります。

② 住宅ローンを組んだ

住宅ローンの多くには団体信用生命保険(団信)が付帯しています。団信は契約者が亡くなった場合にローン残債がゼロになる仕組みなので、ローン契約前に加入していた死亡保険と保障範囲が重複していないか確認してください。

③ 加入して5年以上経過している

保険商品は数年ごとに改定されます。5年以上前に加入した医療保険は、入院日数の短期化に対応していない場合があります。厚生労働省の令和5年(2023年)患者調査によると、退院患者の平均在院日数は28.4日ですが、15〜34歳は10.5日、35〜64歳は20.2日と、現役世代では短期入院が中心です。古い医療保険では「入院5日目から給付」など、短期入院に対応していない商品もあるため、給付条件を確認してみてください。

④ 保険料の支払いが家計を圧迫している

保険は万が一に備えるものですが、保険料の支払いで日々の生活が苦しくなっては本末転倒です。毎月の保険料を確認し、家計のなかで負担が重いと感じるなら、保障内容の優先順位を付け直す機会かもしれません。

⑤ 保障内容を説明できない

「どんな保障に入っているか」を聞かれてすぐに答えられない場合、自分に必要のない特約が付いていたり、逆に必要な保障が抜けていたりする可能性があります。保険証券を引っ張り出して、保障内容を一通り確認してみてください。

4. 見直しの3ステップ

保険を見直す際は、以下の3ステップで進めると整理しやすくなります。

ステップ1:加入中の保険を一覧化する

保険証券・マイページ・クレジットカード明細を確認し、加入中の保険をすべてリストアップします。以下の項目を整理してください。

  • 保険の種類(死亡保険・医療保険・がん保険・学資保険など)
  • 保障内容と金額(死亡保険金額・入院給付金日額など)
  • 月額保険料
  • 契約時期と保険期間(定期型か終身型か)
  • 特約の内容

ステップ2:必要保障額を計算する

公的保障(高額療養費制度・傷病手当金・遺族年金)でカバーされる金額を把握したうえで、不足する部分を民間保険で補う考え方で必要保障額を算出します。

死亡保障の場合の考え方は以下のとおりです。

  • 遺族の生活費:現在の生活費 × 遺族に必要な割合 × 必要年数
  • 教育費:子どもの進路に応じた教育費総額
  • 住居費:団信がない場合は住居費も考慮
  • マイナス項目:遺族年金の受給見込額 + 貯蓄 + 配偶者の収入

医療保障の場合は、高額療養費制度の自己負担上限額を踏まえたうえで、差額ベッド代・食事代・交通費・収入減少分をどこまで備えたいかで判断します。

ステップ3:現在の保障と必要保障額を比較する

ステップ1の一覧とステップ2の必要保障額を突き合わせ、過不足を確認します。

  • 保障が多すぎる部分:保障額の減額や不要な特約の解約を検討
  • 保障が足りない部分:追加の保険加入や保障額の増額を検討
  • 保障が重複している部分:団信と死亡保険、会社の団体保険と個人契約など、同じリスクに二重に備えていないか確認

5. ライフステージ別の見直しポイント

保険の必要性はライフステージによって大きく変わります。自分の現在のステージに近いものを確認してみてください。

① 独身・単身の場合

扶養家族がいなければ、高額な死亡保障は優先度が低くなります。葬儀費用程度の死亡保障と、働けなくなったときに備える医療保障を中心に検討するのが一般的な考え方です。ただし自営業・フリーランスの場合は傷病手当金がないため、就業不能保険の優先度が上がります。

② 結婚・出産後の場合

配偶者や子どもの生活費・教育費を考慮した死亡保障の確保が重要になります。遺族年金でカバーされる金額を確認したうえで、不足分を定期保険や収入保障保険で補う方法があります。子どもの成長とともに必要保障額は減っていくため、定期的な見直しが有効です。

③ 住宅購入後の場合

団信に加入した場合、住宅ローン分の死亡保障は団信でカバーされます。加入済みの死亡保険と団信で保障が重複していないか確認し、重複している部分は減額を検討してください。

④ 子どもの独立後の場合

子どもが独立すると教育費の負担がなくなり、必要な死亡保障額は大きく下がります。現役時代に契約した高額な死亡保険をそのまま続けていないか確認してみてください。この時期は、医療保障・介護保障の優先度が相対的に高くなります。

6. よくある質問

保険の見直しは保険ショップに行くべき?
まず自分で加入中の保険を一覧化し、必要保障額を大まかに計算してから相談するのがおすすめです。事前に整理しておくと、相談時に提案された内容が自分に合っているか判断しやすくなります。保険ショップは複数社の商品を比較できるメリットがありますが、提案される商品は取扱保険会社の範囲に限られます。
保険を解約すると損をする?
掛け捨て型の保険(定期保険・医療保険など)は解約しても戻ってくるお金がほとんどないため、金銭的な損は限定的です。一方、貯蓄型の保険(終身保険・養老保険・学資保険など)は解約返戻金が払込保険料の総額を下回る時期に解約すると元本割れになります。解約返戻金の額は保険証券やマイページで確認できるので、解約前に必ずチェックしてください。
医療保険は本当に必要?
一概に「必要」「不要」とは言えず、貯蓄額・家族構成・働き方によって判断が分かれます。高額療養費制度により医療費の自己負担には上限があるため、当面の生活費をまかなえる程度の貯蓄があれば、医療費を貯蓄で対応できるケースもあります。一方、貯蓄が少ない時期や自営業で傷病手当金がない場合は、医療保険による備えの優先度が高くなります。
保険料をクレジットカードで払うメリットは?
保険料をクレジットカード払いにできる保険会社では、毎月の支払いに対してカードのポイントが付与されます。対応状況は保険会社によって異なるため、加入中の保険会社のマイページや問い合わせ窓口で確認してください。

7. まとめ

保険の見直しは、「公的保障を把握する → 必要保障額を計算する → 現在の保障と比較する」の3ステップが基本です。

見直しのポイントをまとめると以下のとおりです。

  • 高額療養費制度・傷病手当金・遺族年金など、公的保障でカバーされる範囲を先に把握する
  • 加入中の保険を一覧化して、保障の重複や不要な特約がないか確認する
  • ライフステージの変化(結婚・出産・住宅購入・子どもの独立)に応じて必要保障額は変わるため、定期的に見直す

保険料の見直しで浮いた金額は、貯蓄や投資に回すことで家計全体の最適化につながります。保険以外の固定費(通信費・光熱費・サブスクリプションなど)もあわせて見直すと、さらに効果が大きくなります。

もっと詳しく

保険料・通信費・光熱費などの固定費をクレカ払いに切り替えてポイントを貯める方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。

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