【2026年7〜9月】電気・ガス料金支援が再開決定|夏の家計への影響と仕組み
※ 2026年6月13日時点の情報です
「4月以降の電気代が高くなった」「夏の冷房代がさらに膨らみそう」――そう感じていた家庭にとって、政府の支援再開は気になるニュースでしょう。2026年5月25日、高市内閣総理大臣は記者会見で使用量が多くなる7〜9月の電気・ガス料金を支援する方針を表明し、続いて5月26日には経済産業省が値引き単価を公表しました。電気は1kWhあたり7月・9月3.5円、8月4.5円、都市ガスは1㎥あたり7月・9月14.0円、8月18.0円が、契約先の事業者を通じて申請不要で自動的に値引きされます。
この記事では、再開が決まった経緯と値引き単価、家計への具体的な影響、そして支援と並行して取り組める節約・固定費見直しの考え方を整理します。
1. 何が決まったのか(要点)
2026年5月に決まった電気・ガス料金支援の要点は、以下のとおりです。
- 対象期間:2026年7月使用分〜9月使用分の3か月
- 電気(低圧・一般家庭):1kWhあたり7月・9月は3.5円、8月は4.5円を値引き
- 都市ガス(家庭・年間契約量1,000万㎥未満の企業等):1㎥あたり7月・9月は14.0円、8月は18.0円を値引き
- 申請の要否:利用者の申請は不要。契約先の電気・ガス事業者が毎月の請求額から自動で差し引く
- 負担軽減効果:標準的な家庭で電気・ガス合わせて3か月で5,000円程度
なお、政府発表での正式名称は「電気・ガス料金支援」です。報道や解説では「酷暑乗り切り」「夏の補助」といった表現も使われていますが、本記事では正式名称に揃えて表記します。
2. 再開が決まった経緯
電気・ガス料金支援は、燃料価格の高騰を背景に2023年から断続的に実施されてきた制度です。直近の動きを時系列で整理すると、次のようになります。
- 2026年1〜3月使用分:2025年12月16日に経済産業省が特例認可・承認を発表し、冬の暖房需要期に合わせて支援を実施
- 2026年4〜6月使用分:いったん支援が途切れ、加えて5月検針分から再エネ賦課金が1kWhあたり3.98円→4.18円へ上昇
- 2026年5月25日:高市内閣総理大臣が記者会見で7〜9月の電気・ガス料金支援の実施を表明
- 2026年5月26日:経済産業省が7〜9月使用分の値引き単価を発表
- 2026年7月使用分以降:契約先の事業者を通じて自動的に値引きが反映
総理会見では、再開の判断理由として「中東情勢を踏まえた燃料輸入価格の上昇が、これから電気料金に反映されていく」見込みと、夏季の冷房需要で使用量が増える時期に国民生活を守る観点が挙げられました。あくまで時限的な物価高対応の措置として、3か月限定で実施される位置づけです。
3. 値引き単価と対象期間
電気・ガス料金支援の値引き単価は、月ごとに異なります。以下が公表されている単価です。
- 2026年7月使用分:電気(低圧)3.5円/kWh、電気(高圧)1.8円/kWh、都市ガス14.0円/㎥
- 2026年8月使用分:電気(低圧)4.5円/kWh、電気(高圧)2.3円/kWh、都市ガス18.0円/㎥
- 2026年9月使用分:電気(低圧)3.5円/kWh、電気(高圧)1.8円/kWh、都市ガス14.0円/㎥
電気使用量がもっとも増えるとされる8月に、値引き単価も最大になる構成です。なお対象期間は「使用月」基準で、7月中の検針日から8月中の検針日までの使用分が7月使用分として扱われます。実際に請求書や検針票でこの値引きを目にするのは、8月以降の請求からになります。
プロパンガス(LPガス)は自由料金制で事業者ごとに価格が違うため、今回の支援では都市ガスのみが対象です。プロパンガス利用世帯は、ガス代の負担軽減は別の手段(事業者との契約見直し・使用量の調整など)で考える必要があります。
4. 家計への影響額
総理会見では、標準的な家庭で電気・ガス合わせて3か月で5,000円程度の負担引下げ効果が示されました。月平均で約1,667円の負担軽減です。
ただし実際の軽減額は、各家庭の電気・ガスの使用量によって変わります。電気の使用量が多い世帯ほど値引き総額は大きくなり、逆に少ない世帯では軽減額も小さくなります。たとえば月400kWhを使う世帯であれば、7月は400×3.5=1,400円、8月は400×4.5=1,800円、9月は400×3.5=1,400円で、電気だけで3か月合計4,600円の値引きになります。
一方で、再エネ賦課金の上昇分は支援が終わっても残ります。2026年5月検針分から2027年4月検針分までの再エネ賦課金単価は1kWhあたり4.18円で、月400kWhを使う世帯なら月1,672円(年間約20,064円)を負担します。今回の支援は7〜9月の3か月のみの時限措置であるため、夏が終われば支援分はなくなり、再エネ賦課金や燃料費調整額に応じた請求額に戻る点を押さえておく必要があります。
5. 支援と並行してできる対策
支援は自動で値引きされるため、利用者側で手続きする必要はありません。一方で、支援の対象期間は3か月限定で、しかも値引き単価には上限があります。夏の電気代・固定費の負担をより確実に抑えたいなら、支援と並行して以下の3つの方向で対策を考えると効果的です。
① 夏の電気使用量そのものを減らす
値引き単価には上限がありますが、夏の電気使用量そのものを抑えると追加の節電効果が見込めます。資源エネルギー庁の試算では、外気温度31℃のとき、エアコン(2.2kW)の冷房設定温度を27℃から1℃上げる(28℃にする)と、使用時間1日9時間で年間約30.24kWhの省エネ(約940円相当)とされています。エアコン・冷蔵庫・照明など、夏に電気使用量が伸びやすい家電を中心に、使い方を見直してみましょう。
具体的な節電のコツは、夏向けに整理した記事があります。
② 公共料金の支払い方法をキャッシュレスに切り替える
電気代・ガス代は毎月発生する固定費なので、支払い方法を口座振替や請求書払いからクレジットカード・スマホ決済に切り替えるだけで、ポイント還元を継続的に積み上げられます。たとえば月15,000円の電気・ガス代を還元率1.0%のキャッシュレス決済に集約すれば、年間1,800円分のポイントが貯まる計算です。
支払い方法ごとの特徴と選び方は、以下の記事で整理しています。
③ 光熱費を含む固定費全体でポイント還元を集約する
光熱費以外にも、通信費・保険料・サブスクなど毎月固定で出ていく支出があります。これらを同じクレジットカードや経済圏のサービスに集約すると、決済1回ごとの還元率が同じでも、年間で見たポイント獲得額が大きくなります。
固定費のクレカ払いを軸にしたポイント獲得の考え方は、こちらで詳しく解説しています。
自分がよく使うサービス(楽天市場・Yahoo!ショッピング・ドコモ系サービス等)に合った経済圏を選ぶと、固定費の支払いと普段の買い物のポイントを同じ経済圏に集約しやすくなります。
6. 今後の見通しと注意点
電気・ガス料金支援は、燃料価格や物価動向に応じて時限的に実施されてきた経緯があります。今回の7〜9月の支援も、対象期間後(2026年10月使用分以降)の継続については、2026年6月13日時点で発表はありません。
加えて、総理会見で指摘されたとおり中東情勢を背景に燃料輸入価格の上昇が今後の電気料金に反映されていく見通しが示されています。各月分の燃料費調整単価は、3か月間の貿易統計価格にもとづき算定し、2か月後の電気料金に反映される仕組みのため、原油・LNG価格の動きは時間差で電気代に効いてきます。支援終了後の電気・ガス代は、再エネ賦課金・燃料費調整額・小売事業者の料金プランの動向によって変動します。
支援はあくまで一時的な負担軽減策で、これだけに頼って家計を組み立てると、終了後の負担増にダメージを受けやすくなります。支援で家計に余裕があるうちに、節電・電気とガスの契約プランの見直し・固定費の支払い方法の集約といった、支援終了後も続く対策に取り組んでおくと、長期的に効きます。
7. よくある質問
支援を受けるための申請は必要ですか?
プロパンガスを使っている家庭も対象になりますか?
電気代は具体的にいくら安くなりますか?
10月以降も支援は続きますか?
再エネ賦課金の上昇分は支援で相殺されますか?
8. まとめ
2026年7〜9月使用分の電気・ガス料金支援は、電気(低圧)が1kWhあたり7月・9月3.5円、8月4.5円、都市ガスが1㎥あたり7月・9月14.0円、8月18.0円の値引きで、標準世帯で3か月合計5,000円程度の負担軽減につながる時限措置です。申請は不要で、契約先の電気・ガス事業者が請求額から自動で差し引きます。
一方で支援は3か月限定で、再エネ賦課金や燃料費調整額の上昇は支援終了後も残ります。支援で家計に余裕があるうちに、節電・電気とガスの契約プランの見直し・固定費の支払い方法の集約といった、支援終了後も続く対策に取り組んでおくと、長期の家計改善につながります。
固定費の支払いをキャッシュレスに切り替えて、毎月のポイント還元を積み上げる仕組みづくりも合わせて検討してみてください。
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