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住宅ローン変動金利が上がるとどうなる?2026年の上昇局面で家計が確認すべきこと

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※ 2026年6月時点の情報です

住宅ローンを変動金利で組んでいる方は、2026年に入ってから「金利が上がる」というニュースを目にする機会が増えたはずです。2025年12月19日に日本銀行が政策金利を0.5%から0.75%へ引き上げることを決定し、これを受けて三菱UFJ銀行は2026年2月2日三井住友銀行は2026年2月9日に短期プライムレートを1.875%から2.125%へそれぞれ0.25%ぶん引き上げ、変動金利型住宅ローンの店頭表示金利の引き上げにもつながりました。住宅金融支援機構の調査では、直近に住宅ローンを借りた人の79.0%が変動型を選んでいるため、多くの家計が「自分の返済額がいつ・どれくらい増えるのか」を気にする状況です。

この記事では、変動金利が動く仕組みを整理したうえで、返済額への反映タイミング・5年ルール125%ルールの中身・家計が確認すべきポイントを順番に確認していきます。

1. 2026年、住宅ローン変動金利に何が起きたか

時系列で整理すると、次のように動いてきました。

なお実際にお客さまに適用される利率は、店頭表示金利から各銀行・契約ごとの優遇幅を差し引いたものです。優遇幅は契約時の条件によって異なるため、自分のローン契約書や、定期的に届く「ご返済予定表」「ご返済のお知らせ」で確認します。

変動金利を選んでいる人にとって、この一連の動きは「いずれ自分の返済額にも反映される」可能性があるニュースです。次のセクションで、変動金利が何に連動して動くのかを確認していきます。

2. 変動金利が動く仕組み

変動金利の住宅ローンは、基準金利と優遇幅の2つで決まります。

適用金利 = 基準金利 − 優遇幅、というのが基本構造です。優遇幅は契約期間中に変わらない一方、基準金利は世の中の金利水準に応じて見直されます。

短期プライムレートが要

短期プライムレートは、銀行が業績の良い大企業に短期で貸し出すときの最優遇金利です。日本銀行の政策金利(無担保コール翌日物の誘導目標)と連動する形で動くことが多く、政策金利が引き上げられると、銀行は短期プライムレートを引き上げる傾向があります。

今回も、日銀が2025年12月19日に政策金利を0.5%から0.75%へ0.25%ぶん引き上げたことを受けて、三菱UFJ銀行が2026年2月2日に短期プライムレートを同じく0.25%ぶん引き上げる、という形で連動しました。

基準金利の見直しタイミング

基準金利の見直しタイミングは銀行・契約タイプによって異なります。三菱UFJ銀行の場合、変動タイプには年2回型と毎月型があり、ルールは次のとおりです。

つまり「短期プライムレートが上がった瞬間に住宅ローンの金利も自動的に上がる」のではなく、契約ごとに決まった見直し基準日を起点に、決められたタイミングで反映されていきます。自分の契約がどちらの型かは、契約書か銀行のマイページで確認できます。

3. 自分の返済額にどう影響するか

「適用金利が上がった = 翌月から返済額が増える」とは限りません。多くの銀行で、毎月の返済額の変動を抑えるためのルールが用意されています。

5年ルールと125%ルール

三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行のメガバンク3行では、変動金利かつ元利均等返済で借りている場合に「5年ルール」と「125%ルール」を適用しています(三菱UFJ銀行三井住友銀行みずほ銀行の各FAQ・解説ページで確認できます)。

このルールがあるため、金利が上がっても毎月の家計支出が急に大きく増えることはありません。一方で、注意点もあります。

内訳が変わるため利息部分が増えていく

5年ルールの注意点は、「返済額が変わらない=負担が変わらない」とは限らないことです。同じ月々の返済額のなかでも、金利が上がれば利息分が増え、元金返済分が減ります。返済額の中身が「利息に多く回り、元金がなかなか減らない状態」になりやすい点には注意が必要です。

このため、5年ルール・125%ルールの適用中は「返済が楽になっているように見えるが、ローン残高の減り方は遅くなっている」可能性があります。

元金均等返済を選んでいる場合

三菱UFJ銀行の場合、元金均等返済ではこれらの5年ルール・125%ルールは適用されません。金利が上がれば、見直しタイミングで返済額がそのまま増える可能性があります。自分が元利均等返済なのか元金均等返済なのかは、ローン契約書や返済予定表で確認できます。

ネット銀行など5年ルールがない場合

すべての銀行・住宅ローンで5年ルール・125%ルールが採用されているわけではありません。たとえばソニー銀行では、変動金利の住宅ローンに5年ルール・125%ルールは適用されておらず、適用金利が変更されるたびに約定返済額が見直されます。利用している住宅ローンの契約書に「5年ルール」「125%ルール」の記載があるかどうか、まずは確認してみてください。

4. 家計が確認すべき4つのこと

変動金利の住宅ローンを利用している場合、いま家計で確認しておくと安心なのは次の4点です。

① 自分の契約タイプ(金利・返済方式・見直しルール)

まずはローン契約書や、銀行のマイページに掲載されている最新の「ご返済予定表」「ご返済のお知らせ」を開いて、次の項目を確認します。

  • 現在の適用金利(%)と、店頭表示金利・優遇幅
  • 元利均等返済か元金均等返済か
  • 年2回型か毎月型か(毎月の返済額が変わるタイミング)
  • 5年ルール・125%ルールの適用有無

ここを把握しておくと、ニュースで「短期プライムレートが上がる」と聞いたときに、自分のローンにいつ・どう反映されるかをイメージしやすくなります。

② 金利が上がった場合の返済額シミュレーション

仮に適用金利が現在の水準から0.25%・0.5%・1.0%上がった場合、毎月の返済額がどれくらい増えるのか、シミュレーターで試算しておきます。住宅金融支援機構の住宅ローンシミュレーションを使うと、借入残高・残期間・金利水準を入力するだけで返済額を計算でき、返済プラン比較や借換えシミュレーションも利用できます。

住宅金融支援機構が住宅ローン利用者を対象に2025年4月に実施した調査では、月々の返済額が1万円増えた場合は62.9%が「資金余力があるので返済継続」と回答した一方、3万円増えた場合は24.6%に下がり、繰上返済や借換えを検討するという回答が41.7%に増えています。「いくらまでなら自分は耐えられるか」を、家計の支出全体と合わせて事前に確認しておくと判断がぶれにくくなります。

③ 繰上返済できる手元資金の確認

金利が上がる局面では、繰上返済の効果が大きくなります。借入残高を減らすほど、これから発生する利息も減るためです。

ただし、繰上返済に手元資金を回しすぎると、家電の買い替え・教育費・医療費などの不意の支出に対応しにくくなります。新NISAなど投資の制度と並行して使う場合も含め、生活防衛資金(半年〜1年分の生活費)を確保したうえで、余剰資金の範囲で繰上返済を検討するのが基本です。

④ 家計の固定費全体の見直し

毎月の返済額が増える場合に備えて、家計の固定費全体を見直しておくと、住宅ローン返済額の増加を他の費目の削減で吸収しやすくなります。通信費・保険料・サブスク・電気代・ガス代など、毎月固定で出ていく支出を一度棚卸ししてみると、月数千円〜1万円以上の削減につながるケースもあります。

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5. 今後の見通し

日銀は2026年6月16日の金融政策決定会合で、無担保コールレート(オーバーナイト物)の誘導目標を0.75%程度から1.0%程度へ0.25%ぶん引き上げることを決定しました。2025年12月以来、約6か月ぶりの追加利上げです。新しい誘導目標は2026年6月17日から適用されます。

日銀は同日公表の文書のなかで、「経済・物価・金融情勢に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになると考えている」と明記しており、今後さらに追加の利上げが行われる可能性も排除されていません。

過去の経緯では、三菱UFJ銀行は日銀の政策金利引き上げを受けて短期プライムレートを引き上げ、それに連動して変動金利型住宅ローンの基準金利も同じ幅で引き上げてきました。実際、2025年12月の利上げ後も、短期プライムレートを0.25%ぶん引き上げ、その後変動金利の店頭表示金利も同じ幅で引き上げています。今回の追加利上げを受けた各銀行の対応は2026年6月17日時点で公表されていませんが、同じパターンであれば数か月以内に変動金利型住宅ローンの基準金利にも反映されていく可能性があります。

このため、家計としては「次の見直し基準日で自分のローンの適用金利がいくら上がる可能性があるか」をローン契約書や銀行のマイページで確認し、シミュレーターで返済額の影響を試算しておくのが現実的な備え方です。

6. よくある質問

短期プライムレートが上がったら、すぐに住宅ローンの金利も上がる?
いいえ、すぐには上がりません。住宅ローンの基準金利の見直しタイミングは銀行・契約タイプごとに決まっています。三菱UFJ銀行の場合、 年2回型は毎年4月1日と10月1日が見直し基準日、毎月型は毎月1日が見直し基準日 で、新しい利率は次の約定返済日の翌日から適用されます。自分の契約がどちらの型かは、ローン契約書か銀行のマイページで確認できます。
5年ルールがあるなら、金利が上がっても5年間は何も影響を受けない?
影響はあります。 5年ルールは「毎月の返済額が5年ごとに見直される」というルール で、利息の発生額そのものが固定されるわけではありません。金利が上がると、同じ返済額の中で利息に回る部分が増え、元金返済に回る部分が減ります。結果として、毎月の家計支出は変わらなくても、ローン残高の減り方は遅くなります。
いま固定金利に借り換えたほうがいい?
原則として、すぐに借り換える必要はなく、まずは借り換え後と現状の総支払額を試算したうえで判断するのが先です。固定金利は将来の金利上昇リスクを避けられる一方、現在の固定金利は変動金利より高い水準にあり、当面の毎月の金利支払いは増えます。さらに借り換えには事務手数料・保証料・登記費用などの諸費用も発生するため、残期間・残債・現在の優遇幅と現在の固定金利の差を試算してメリットが出るかを確認する必要があります。住宅金融支援機構の調査では、 返済額が月3万円増えた場合に借換えを検討するという回答が41.7% に上がっており、「いくら上がったら検討するか」を事前に決めておくと判断しやすくなります。借り換えメリットの個別試算は、契約している銀行や 住宅金融支援機構の借換えシミュレーション で確認できます。
変動金利を選んでいる人は今どれくらいいる?
住宅金融支援機構が2024年10月〜2025年3月に住宅ローンを借りた1,397人を対象に2025年4月に実施した調査では、 変動型79.0%・固定期間選択型12.2%・全期間固定型8.8% という結果でした。変動型の比率は前回調査(2024年10月)の77.4%から1.6ポイント増えており、金利上昇局面に入っても変動型の選択は増えています。同じ調査では「今後1年で住宅ローン金利が現状よりも上昇する」と考える人が全体で65.7%、変動型利用者では68.8%にのぼっています。

7. まとめ

2025年12月の日銀利上げを受け、メガバンクの短期プライムレートと変動金利の住宅ローンが2026年に入って引き上げられました。変動金利は短期プライムレートの動きに連動し、契約ごとに決まった見直し基準日を起点に反映されます。

毎月の返済額そのものは、元利均等返済の場合は5年ルール・125%ルールで急激な変動が抑えられますが、その間も利息部分は増え、元金の減り方は遅くなります。「家計支出が変わらない=負担が変わらない」とは限らない点に注意が必要です。

家計でいま確認すべきことは、(1) 自分の契約タイプ、(2) 金利が上がった場合の返済額シミュレーション、(3) 繰上返済に回せる手元資金、(4) 固定費全体の見直しの4点。とくに固定費は、住宅ローン返済額の増加を別の費目の削減で吸収できる重要な調整代です。

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