新NISA×クレカ積立のポイント活用ガイド|証券会社5社の還元率と選び方
新NISAのつみたて投資枠で投資信託を積み立てるとき、クレジットカード決済を使うと投資額に応じたポイントが毎月貯まります。ただし、証券会社ごとに使えるカードや還元率が異なるため、「どの組み合わせが自分に合っているか」は意外とわかりにくいものです。この記事では、主要5社のクレカ積立の仕組みと還元率を横断的に比較し、ふだん使っている経済圏や投資スタイルに合った選び方を整理します。
※ 2026年5月時点の情報です。最新の条件は各社の公式サイトでご確認ください。
1. クレカ積立の仕組みと新NISAでの活用
クレカ積立とは、証券口座での投資信託の積立購入をクレジットカード決済で行うサービスです。通常の買い物と同じように、決済額に応じたポイントが付与されます。
クレカ積立の基本的な流れ
クレカ積立の流れは次のとおりです。
- 証券口座で積立設定をする際に、決済方法としてクレジットカードを選ぶ
- 毎月決まった日に、カード決済で投資信託が自動購入される
- 決済額に応じたポイントが付与される(ポイントの種類は証券会社×カードの組み合わせで決まる)
新NISAのつみたて投資枠との相性
新NISAのつみたて投資枠は年間120万円(月10万円)まで非課税で投資できる枠です。クレカ積立の月間上限は各社とも10万円に設定されており(SBI証券・楽天証券・マネックス証券・三菱UFJ eスマート証券・PayPay証券)、つみたて投資枠の上限額をそのままクレカ積立でカバーできます。
投資で得た運用益が非課税になるうえ、購入時にポイントも貯まるため、新NISAとクレカ積立の組み合わせは資産形成とポイント活用を両立しやすい仕組みです。
2. 証券会社5社の還元率を比較
主要5社のクレカ積立を、年会費無料カードの還元率で比較します。
| 証券会社 | 対応カード(年会費無料) | 還元率 | 貯まるポイント |
|---|---|---|---|
| SBI証券 | 三井住友カード(NL) | 最大0.5%(年間10万円以上利用時) | Vポイント |
| 楽天証券 | 楽天カード | 0.5%(eMAXIS Slim等の低コストインデックスファンドの場合。代行手数料0.4%以上のファンドは1.0%) | 楽天ポイント |
| マネックス証券 | dカード | 最大1.1%(月5万円以下の積立) | dポイント |
| 三菱UFJ eスマート証券 | au PAYカード | 0.5% | Pontaポイント |
| PayPay証券 | PayPayカード | 0.7% | PayPayポイント |
年会費無料カードどうしで比較すると、マネックス証券×dカードの最大1.1%が還元率では高い水準です。ただし、還元率だけでなく「ふだんの買い物で貯まるポイントと同じ種類か」「経済圏全体で見たときにどれだけ活用しやすいか」も選ぶうえでの判断材料になります。
次に、ゴールドカード以上で還元率がどう変わるかを含め、各社の特徴を見ていきます。
3. 証券会社別の特徴と対応カード
SBI証券 × 三井住友カード
SBI証券のクレカ積立では三井住友カード(Vポイントが貯まるカード)を使います。カードのグレードと前年の年間カード利用額に応じてポイント付与率が変動する仕組みです。
主なカードの還元率は次のとおりです。
- 三井住友カード(NL)(年会費無料):入会初年度は0.5%。2年目以降は前年の年間カード利用額10万円以上で0.5%、10万円未満で0%
- 三井住友カード ゴールド(NL)(年会費5,500円、年間100万円利用で翌年以降永年無料):入会初年度は1.0%。2年目以降は前年の年間カード利用額100万円以上で1.0%、10万円以上で0.75%、10万円未満で0%
- 三井住友カード プラチナプリファード(年会費33,000円):毎月の積立に1.0%のポイントが付与。加えて年間カード利用額300万円以上で年間積立合計の+1%、500万円以上で+2%が年1回付与(最大3.0%)
SBI証券は口座開設数が多く、取扱い投資信託の本数も多い証券会社です。Vポイント経済圏(三井住友カード・Olive・SBI証券)をまとめて活用したい方に向いています。
楽天証券 × 楽天カード
楽天証券のクレカ積立では楽天カードを使います。カードの種類によって還元率が異なります。
- 楽天カード(年会費無料):0.5%
- 楽天ゴールドカード(年会費2,200円):0.75%
- 楽天プレミアムカード(年会費11,000円):1.0%
楽天カードの場合、前年の利用額などの条件はなく、カードの種類だけで還元率が決まります。還元率の判定はシンプルで、条件を意識せずに積立を続けられます。
楽天証券は楽天ポイントを使ったポイント投資にも対応しており、楽天市場や楽天ペイをふだん使っている方はポイントの使い道に困りにくいのが利点です。
マネックス証券 × dカード
マネックス証券(ドコモのNISA)のクレカ積立ではdカードを使います。年会費無料のdカードでも最大1.1%の還元率で、年会費無料カードのなかでは高い水準です。
ただし、還元率は取引口座(NISA口座/課税口座)とカードの種類、月間の積立金額によって決まります。NISA口座で積み立てた場合のカード別の還元率は次のとおりです。
- dカード(年会費無料):月5万円以下で1.1%、5万円超〜7万円以下で0.6%、7万円超〜10万円以下で0.2%(NISA口座・課税口座共通の段階制)
- dカード GOLD/dカード GOLD U(年会費14,300円):月10万円までの積立に対して一律1.1%(課税口座のみ5万円以下で1.1%、5万円超〜7万円以下で0.6%、7万円超〜10万円以下で0.2%の段階制)
- dカード PLATINUM(年会費29,700円):入会初年度は月10万円までの積立に対して一律3.1%。2年目以降は毎月のショッピング利用金額に応じて変動し、月20万円以上利用で一律3.1%、月10万円以上〜20万円未満で一律2.1%、月10万円未満で一律1.1%(NISA口座の場合。課税口座は積立額に応じた段階制)
NISA口座で月10万円までフルに積み立ててもdカード GOLDなら全額が1.1%還元の対象になるため、新NISAのつみたて投資枠(月10万円)と相性のよい組み合わせです。dポイントはd払いやdポイント加盟店で幅広く使えるため、ドコモ回線を利用している方やd払いをふだんの決済に使っている方はポイントを活用しやすい組み合わせです。
三菱UFJ eスマート証券 × au PAYカード
三菱UFJ eスマート証券(旧auカブコム証券)のクレカ積立ではau PAYカードを使います。カードの種類に応じた還元率は次のとおりです。
- au PAYカード(年会費無料):0.5%(200円につき1ポイント)
- au PAYゴールドカード(年会費11,000円):1.0%(100円につき1ポイント)
貯まるPontaポイントは、au PAYへのチャージやローソンなどのPonta加盟店で使えます。auの携帯料金やauでんきなど、au経済圏のサービスをまとめて利用している方はポイントの使い道が広がります。
PayPay証券 × PayPayカード
PayPay証券のクレカ積立ではPayPayカードを使います。PayPayカード・PayPayカード ゴールドのどちらでも還元率は0.7%です。
- PayPayカード(年会費無料):0.7%
- PayPayカード ゴールド(年会費11,000円):0.7%
PayPayカード ゴールドでも還元率が変わらないため、クレカ積立だけを目的にゴールドへ切り替えるメリットはありません。
貯まるPayPayポイントはPayPay残高として支払いに使えるため、コンビニやスーパーなどPayPay対応店舗で日常的に消化できます。PayPayをメインの決済手段にしている方には使い勝手のよい組み合わせです。
4. あなたに合った組み合わせの選び方
クレカ積立の証券会社×カードの組み合わせは、ふだん使っているポイント経済圏を軸に選ぶのが基本です。還元率だけで選んでも、貯まったポイントを使う場面がなければ活用しにくくなります。
以下は、生活スタイル別の選び方です。
楽天市場でよく買い物をする方
楽天証券 × 楽天カードが自然な選択肢です。クレカ積立で貯まった楽天ポイントを楽天市場での買い物やポイント投資に回せます。カードの種類だけで還元率が決まり、利用額の条件がないためシンプルに運用できます。
コンビニ・飲食店をよく利用する方
SBI証券 × 三井住友カード ゴールド(NL)が候補です。クレカ積立で最大1.0%のVポイントが貯まるうえ、対象のコンビニ・飲食店でのスマホタッチ決済で高還元が得られます。ふだんの買い物と投資の両面でVポイントを貯められます。
ドコモ回線を使っている方
マネックス証券 × dカードが候補です。年会費無料のdカードで最大1.1%の還元率が得られるため、年会費をかけずにポイントを貯めたい方に向いています。貯まったdポイントはd払いやドコモの携帯料金に充当できます。
au回線やauサービスをまとめている方
三菱UFJ eスマート証券 × au PAYカードが候補です。クレカ積立で貯まるPontaポイントは、au PAYへのチャージやPonta加盟店で使えます。auの携帯・でんき・ガスなどをまとめている方はポイントの使い先が豊富です。
PayPayで日常の支払いをしている方
PayPay証券 × PayPayカードが候補です。還元率は0.7%で、貯まったPayPayポイントはそのままPayPayでの支払いに使えます。PayPayの利用圏内で生活している方にとって、ポイントの消化に困りにくい組み合わせです。
5. クレカ積立の注意点
クレカ積立を始める前に、押さえておきたいポイントがあります。
① 還元率に利用額条件がある証券会社がある
SBI証券のクレカ積立では、2年目以降のポイント付与率がカードの年間利用額に連動します。三井住友カード(NL)の場合、前年の年間カード利用額が10万円未満だとポイント付与率が0%になります。「三井住友カード つみたて投資」の積立額はカード利用金額の集計対象にならないため、ふだんの買い物でカードを使う必要があります。
② 積立の上限は月10万円
クレカ積立の月間上限は各社とも10万円です。つみたて投資枠の年間上限120万円(月10万円)はカバーできますが、成長投資枠(年間240万円)までは対応していません。成長投資枠も活用したい場合は、証券口座からの通常引き落としと併用する形になります。
③ クレカ積立は投資である
クレカ積立はポイントが貯まる仕組みですが、購入するのは投資信託です。投資信託の基準価額は日々変動するため、元本割れのリスクがあります。ポイント還元があるとはいえ、投資判断として自分に合った商品を選ぶことが前提です。
④ 証券口座の変更には手間がかかる
NISA口座は1人1口座のため、証券会社を変更するには現在のNISA口座を廃止して新たに開設する手続きが必要です。変更前の金融機関のNISA口座ですでに買付をしている場合、その年分の金融機関変更はできません。クレカ積立の還元率だけで頻繁に証券会社を変えるのではなく、長く使える組み合わせを選ぶことが大切です。
6. よくある質問
クレカ積立のポイントは確定申告が必要ですか?
クレカ積立とポイント投資は別のものですか?
すでにNISA口座を持っていますが、クレカ積立に変更できますか?
月10万円未満の積立でもクレカ積立は使えますか?
7. まとめ
新NISAのつみたて投資枠でクレカ積立を活用すると、投資をしながらポイントを貯められます。どの証券会社×カードの組み合わせが合うかは、ふだん使っているポイント経済圏を軸に選ぶのがポイントです。
選び方の基本をまとめると、次のとおりです。
- 楽天市場をよく使う方:楽天証券 × 楽天カード(クレカ積立の還元率0.5%、条件なし)
- コンビニ・飲食店の利用が多い方:SBI証券 × 三井住友カード ゴールド(NL)(クレカ積立の還元率は前年の年間カード利用額100万円以上で最大1.0%、同条件で年会費も永年無料)
- ドコモ回線を使っている方:マネックス証券 × dカード(クレカ積立の還元率は月5万円以下で最大1.1%、年会費無料)
- auサービスをまとめている方:三菱UFJ eスマート証券 × au PAYカード(クレカ積立の還元率0.5%、年会費無料)
- PayPayで日常の支払いをしている方:PayPay証券 × PayPayカード(クレカ積立の還元率0.7%、年会費無料)
各カードの詳しいスペックは、本文中のカード別レビュー記事で確認できます。
クレカ積立以外にも、ふだんの買い物や固定費の支払いでポイントを効率よく貯める方法を知りたい方は、ポイ活の入門ガイドもあわせてどうぞ。
こちらの記事もおすすめ
この記事と一緒によく読まれています