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iDeCo改正で掛金上限アップ・70歳まで加入|2026年12月施行、2027年から何が変わる?

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※ 2026年10月時点の情報です

「iDeCoがまた改正されるらしいけど、自分の掛金はいくらまで増やせるの?」そんな疑問を持っている方に向けた記事です。2025年6月に成立した年金制度改正法により、iDeCo(個人型確定拠出年金)は2026年(令和8年)12月から掛金の上限が引き上げられ、70歳になるまで掛金を出せるようになります。新しい掛金上限が実際に引き落とされるのは2027年1月分からです。この記事では、職業別の新旧の上限額・加入年齢の拡大・家計への影響・施行前にできる準備を整理します。

1. iDeCo改正で何が変わる?3つのポイント

iDeCoは、自分で掛金を出して運用し、原則60歳以降に受け取る私的年金の制度です。今回の改正で大きく変わるのは、次の3つです。

もとになっているのは、2025年(令和7年)6月13日に成立した「社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律」(年金制度改正法)です。すでに成立・公布された法律にもとづく変更のため、施行を待って自動的に適用されます。

2. いつから変わる?施行と適用のタイミング

「2027年改正」という言い方をよく見かけますが、施行日と掛金への反映時期は少しずれています。整理すると次のとおりです。

つまり、制度が変わるのは2026年12月ですが、増やした掛金が実際に口座から引き落とされるのは2027年1月分からです。上限いっぱいまで掛金を増やしたい方は、金融機関(運営管理機関)での掛金額変更手続きが必要で、国民年金基金連合会は2027年1月引き落とし分から新しい上限で拠出できるよう、施行前に増額を申し込める「事前受付」を2026年9月頃から実施しています。手続きの具体的な進め方はセクション6: 施行前に今できる準備で整理します。

3. 掛金上限の引き上げ|職業別の新旧比較

掛金の上限は、加入している公的年金の種別や勤務先の企業年金の有無によって異なります。改正後の毎月の上限額を、職業別に現行と比べると次のとおりです。

加入区分 現行の上限(月額) 改正後の上限(月額)
自営業者・フリーランス(第1号被保険者) 6万8,000円(国民年金基金等と合算) 7万5,000円(国民年金基金等と合算)
会社員・企業年金なし(第2号被保険者) 2万3,000円 6万2,000円
会社員・企業年金あり/公務員(第2号被保険者) 2万円(企業年金と合算で5万5,000円) 6万2,000円(企業年金と合算で6万2,000円)

とくに変化が大きいのは、企業年金がない会社員です。月2万3,000円から月6万2,000円へと、上限が約2.7倍に広がります。

会社員・公務員で勤務先に企業年金がある方は、少し注意が必要です。改正後は勤務先の企業年金(企業型DCやDB=確定給付企業年金など)の掛金とiDeCoを合わせて月6万2,000円が上限になります。iDeCoで実際に出せる金額は、勤務先が拠出している金額を差し引いた残りの枠になるため、勤務先の企業年金の掛金が多い方はiDeCoに回せる額が限られます。自分の勤務先の状況は、人事・総務部門に確認してください。

4. 加入できる年齢が70歳未満まで拡大

もう一つの大きな変更が、加入できる年齢の拡大です。iDeCoに加入できるのはこれまで原則65歳未満でしたが、改正後は働き方にかかわらず70歳になるまで加入し、掛金を出せるようになります。

厚生労働省の資料では、50歳の方がiDeCoを始めても最大20年間の掛金の拠出が可能になる、という例が示されています。60歳を過ぎても働き続ける方が増えているなか、就労期間にあわせて長く積み立てられるようになります。

対象になるかどうかは、年齢だけでなく次の条件で決まります。

加えて経過措置として、令和11年(2029年)11月末までは、上記の要件に当てはまらない60歳〜70歳未満の方でも新たにiDeCoに加入できます(老齢基礎年金を受給している方など一部を除きます)。すでに年金を受け取り始めている方は対象外になる場合があるため、加入を検討する際は金融機関や国民年金基金連合会で自分が対象かを確認してください。

5. あなたの家計にどう影響する?

掛金の上限が上がると、老後資金を多く積み立てられるだけでなく、毎年の税負担を軽くできる金額も増えます。iDeCoの掛金は全額が「小規模企業共済等掛金控除」として所得控除の対象になるためです。名称に「小規模企業」とありますが、会社員・公務員・自営業者などiDeCo加入者であれば職業を問わず対象です。

どのくらい変わるのか、企業年金がない会社員が上限まで掛金を出すケースで試算します(あくまで一例です)。

  • 現行:月2万3,000円 × 12か月=年27万6,000円
  • 改正後:月6万2,000円 × 12か月=年74万4,000円

所得税率10%・住民税率10%(合計20%)の方の場合、掛金の20%が所得税・住民税の軽減額の目安になります。この前提で計算すると、次のようになります。

  • 現行:27万6,000円 × 20%=約5万5,000円の軽減(年間)
  • 改正後:74万4,000円 × 20%=約14万9,000円の軽減(年間)

つまり、上限まで掛金を増やせば、税負担の軽減額は年間で約9万4,000円増える計算になります。所得税率は課税所得に応じて高くなるため、所得が高い方ほど軽減額も大きくなります。

ただし、掛金を増やすほど老後まで動かせないお金も増えます。iDeCoに出したお金は原則60歳まで引き出せません。生活費や急な出費に備える資金を確保したうえで、無理のない範囲で掛金額を決めることが大切です。上限が上がったからといって、家計を圧迫してまで満額にする必要はありません。

6. 施行前に今できる準備

施行は2026年12月ですが、今のうちにできる準備があります。

掛金を増やすなら「事前受付」と変更手続きを確認する

上限まで掛金を増やしたい方は、金融機関(運営管理機関)での掛金額変更手続きが必要です。国民年金基金連合会は、2027年1月引き落とし分から新しい上限で拠出できるよう、施行前に増額を申し込める「事前受付」を2026年9月頃から実施しています(対象は拠出限度額が引き上がる第1号・第2号・任意加入被保険者で、毎月定額で納付している方)。オンライン手続き(e-iDeCo)では2026年12月1日から12月24日まで手続きできます。受付の始まる時期や手続き方法は運営管理機関ごとに異なるため、増額を考えている方は加入先の案内を早めに確認しておきましょう。

iDeCoの仕組みと税制メリットをおさらいする

掛金を増やす前に、iDeCoの3つの税制メリット(掛金の所得控除・運用益の非課税・受取時の控除)と、60歳まで引き出せないという性質を理解しておきましょう。仕組みが分かれば、自分にとって掛金をどこまで増やすのが妥当かを判断しやすくなります。

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NISAとの使い分けを考える

老後資金づくりの制度には、iDeCoのほかにNISAもあります。iDeCoは60歳まで引き出せない代わりに掛金が所得控除の対象になり、NISAはいつでも引き出せる代わりに掛金の所得控除はありません。使い道と引き出し時期で使い分けたり、両方を併用したりできます。

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運用商品と積立の仕方を見直す

掛金を増やすなら、どの商品でどう積み立てるかもあわせて考えたいところです。NISAではクレカ積立でポイントを貯めながら投資する方法もあり、証券会社ごとに対応カードや還元率が異なります。資産形成全体でポイントも取りに行きたい方は、証券会社選びの視点を押さえておくと役立ちます。

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7. よくある質問

iDeCoの掛金上限が上がるのはいつから?
改正は2026年(令和8年)12月1日に施行されます。掛金の上限は 2026年12月分から引き上げられ、多くの方は2027年1月引き落とし分から新しい上限で拠出できる ようになります。上限まで増やしたい場合は、金融機関で掛金額の変更手続きが必要です。
今の掛金のまま何もしなくても上限は上がる?
上限が上がっても、掛金額が自動で増えるわけではありません。掛金額は自分で設定するもので、 通常は年1回、1,000円単位で変更できます 。増やしたい方は運営管理機関で変更手続きが必要です。ただし今回の引き上げには経過措置があり、 特例期間(2026年12月1日〜2027年11月30日)に施行前の上限を超えて初めて増額する場合は、通常は年1回に限られる変更回数にカウントされません 。すでに今年の変更枠を使った方でも、この期間内の最初の増額なら手続きできます。今の掛金で続けたい方は、そのままで問題ありません。
企業年金がある会社員も月6万2,000円まで出せる?
月6万2,000円は、iDeCo単独ではなく勤務先の企業年金と合算した上限です。 改正後は企業年金の掛金とiDeCoを合わせて月6万2,000円が上限 になるため、iDeCoで出せるのは勤務先の拠出額を差し引いた残りの枠です。勤務先の企業年金の状況は人事・総務部門に確認してください。
60歳を過ぎてからでもiDeCoを始められる?
改正後は、働き方にかかわらず70歳になるまで加入できるようになります。60歳以上70歳未満で国民年金の被保険者でない方も、iDeCoの加入者・運用指図者・企業年金からの移換者のいずれかに当てはまり、 老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受け取っていなければ「第5号加入者」として加入できます 。すでに年金を受け取り始めている方は対象外になる場合があるため、金融機関や国民年金基金連合会で確認しましょう。
掛金を増やすと必ず得になる?
掛金を増やすと所得控除も大きくなりますが、必ず得になるとは限りません。iDeCoに出したお金は 原則60歳まで引き出せない ため、生活費や急な出費に備える資金を確保したうえで、無理のない範囲で決めることが大切です。また、掛金の所得控除は所得税・住民税を軽くする仕組みのため、課税所得がない方は掛金の所得控除の恩恵を受けられません。

8. まとめ

2025年6月に成立した年金制度改正法により、iDeCoは2026年(令和8年)12月から掛金の上限が引き上げられ、70歳になるまで加入できるようになります。とくに企業年金がない会社員は、掛金の上限が月2万3,000円から月6万2,000円へと大きく広がります。新しい上限での拠出は、2027年1月引き落とし分から始まります。

掛金を増やせば所得控除による税負担の軽減額も増えますが、iDeCoは原則60歳まで引き出せないため、生活防衛資金を確保したうえで無理のない範囲で決めましょう。まずは自分の加入区分での上限額を確認し、iDeCoとNISAの使い分けを整理するところから始めるのがおすすめです。

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