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貯金の始め方入門|先取り貯蓄で無理なくお金を貯めるコツを3ステップで解説

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※ 2026年9月時点の情報です

「毎月なんとなく生活していると、月末にはお金が残っていない」そう感じているなら、それは珍しいことではありません。食品だけでも値上げは続いていて、帝国データバンクの調査では2026年は1〜11月の累計判明分で1万9,083品目が値上げとなり、2年連続で年間2万品目超えが確実な見通しです。支出が増えやすい環境では、「残ったら貯めよう」という方法だと、いつまでも貯金を始められません。

貯金がうまくいかない原因は、意志の弱さよりも「お金を貯める順番」にあることが多いです。給料が入ったら使う前に貯蓄分をよけておく「先取り貯蓄」に切り替えると、生活費に使ってしまう前に貯金を確保できるため、続けやすくなります。この記事では、貯金を始めるための流れを「目的と目標を決める」「貯蓄に回すお金をつくる」「自動で仕組み化する」の3ステップで解説します。

1. 「貯金できない」の原因は意志より順番

貯金を始める前に、なぜお金が残らないのかを整理しておきましょう。

多くの人がやりがちなのが、「収入 − 支出 = 残った分を貯金」という順番です。この方法だと、使えるお金が全額手元にあるため、生活のなかで自然と使い切ってしまい、月末に残る額はほとんどコントロールできません。

先取り貯蓄はこの順番を逆にします。「収入 − 先に確保する貯蓄 = 残りで生活」という形にして、給料が入った時点で貯蓄分を別によけてしまうやり方です。手元で使えるお金が最初から貯蓄後の金額になるため、その範囲で生活する意識が働き、貯金を使い込みにくくなります。

つまり、貯金が続くかどうかは「頑張って我慢できるか」ではなく、「先に貯める仕組みがあるか」で決まる部分が大きいということです。次のステップから、その仕組みを具体的に作っていきます。

2. ステップ1:目的と目標額を決める

やみくもに「とにかく貯める」を目指すと、目標が曖昧で続きにくくなります。まずは「何のために貯めるか」を分けて考えましょう。

貯金の目的は、大きく次の3つに分けて考えると整理しやすくなります。

  • 生活防衛資金:病気・失業・収入減など、急にお金が必要になったときに備えるお金。すぐ引き出せる預貯金で持っておく
  • 数年内に使う予定のお金:車の購入・引っ越し・旅行・教育費など、使う時期がある程度決まっているお金
  • 老後など将来のためのお金:当面使う予定がなく、長期でじっくり準備するお金

この3つは、必要になるタイミングも、置き場所や増やし方の考え方も変わります。まず優先したいのは生活防衛資金で、これがないと急な出費のたびに貯金を取り崩したり、借り入れに頼ったりすることになります。

生活防衛資金の目安は人によって異なりますが、収入が一時的に途絶えても数か月は暮らせる金額を一つの基準にするとよいでしょう。最初から大きな目標を掲げると挫折しやすいので、まずは生活費の1〜3か月分など、手が届く水準から始めるのが現実的です。

3. ステップ2:貯蓄に回すお金をつくる

目標を決めたら、次は毎月の家計から「貯蓄に回すお金」を捻出します。ここで大切なのは、いきなり食費などを我慢して削るのではなく、まず支出の全体像を把握することです。

① 家計を見える化する

何にいくら使っているかが分からないままでは、どこを見直せばよいか判断できません。まずは1か月の支出を「固定費(毎月ほぼ一定の支出)」と「変動費(月によって変わる支出)」に分けて記録してみましょう。家計簿アプリを使えば、クレジットカードや銀行口座と連携して自動で分類できるため、続けやすくなります。

もっと詳しく

支出の把握が苦手な方は、家計簿アプリ・手書きで支出を見える化する手順を3ステップで整理したこちらの記事から始めてみてください。

家計簿の始め方ガイド|アプリ・手書きで支出を見える化する3ステップ

② 削るなら固定費から

支出を見直すときは、変動費より先に固定費から手をつけると効果が続きます。食費や日用品などの変動費は値上げの影響で上振れしやすく、我慢して削ってもストレスが溜まりやすい一方、通信費・サブスク・保険料などの固定費は一度見直せば、その後も毎月自動で節約が効きます。

浮いた固定費をそのまま貯蓄に回せば、生活の満足度を大きく下げずに貯蓄に回すお金を増やせます。

③ 支払い方法を見直して実質支出を下げる

支出そのものを減らすだけでなく、同じ金額を払っても一部がポイントで戻ってくる仕組みを使うと、実質的な支出を下げられます。とくに毎月必ず発生する固定費をクレジットカード払いにまとめると、自動でポイントが貯まり続けます。

もっと詳しく

通信費・光熱費・保険料などの固定費をクレカ払いに切り替えてポイントを貯めたい方は、カテゴリ別の還元率と自分に合ったカードの選び方をまとめたこちらの記事が参考になります。

固定費のクレカ払いでポイントを貯める方法|通信費・光熱費・保険料の支払い最適化ガイド

4. ステップ3:先取り貯蓄を自動で仕組み化する

貯蓄に回すお金の目安が見えたら、最後にそれを「自動で先取りする」仕組みに落とし込みます。手作業で毎月振り替えようとすると、忙しさや気の緩みで続かなくなりがちなので、なるべく自分の意思を介さずに貯まる形にしておくのがコツです。

① 貯金用の口座を分ける

生活費を管理する口座と貯蓄用の口座を分けておくと、貯蓄分を使い込みにくくなります。貯蓄用の口座はキャッシュカードを持ち歩かないなど、あえて引き出しにくくしておくと、先取りしたお金が残りやすくなります。

② お金が自動で移る設定にする

給料日の直後に、生活費口座から貯蓄用口座へお金が自動で移るように設定しておきましょう。主な方法は次のとおりです。

  • 自動積立定期預金:毎月決まった日に、指定額を普通預金から定期預金へ自動で積み立てる
  • 定額自動送金・自動入金サービス:銀行の機能で、毎月決まった額を別の口座へ自動で移す
  • 財形貯蓄:勤務先に制度があれば、給与から天引きで積み立てられる

このうち財形貯蓄は、賃金からの控除(天引き)により事業主を通じて積み立てる制度で、一般財形貯蓄・財形年金貯蓄・財形住宅貯蓄の3種類があるとされています。給与が振り込まれる前に天引きされるため、先取り貯蓄をもっとも徹底しやすい方法の一つです。勤務先に制度があるか確認してみてください。

③ 続けられる金額から始める

先取りする金額は、多ければよいわけではありません。生活が回らなくなる額に設定すると、結局その口座から引き出してしまい、仕組みが崩れます。まずは手取りの5〜10%、あるいは月5,000〜1万円など、無理なく続けられる額から始め、慣れてきたら少しずつ増やしていきましょう。

5. 続けるためのコツとよくある失敗

先取り貯蓄を仕組み化しても、途中で崩れてしまうことがあります。よくある失敗のパターンを知っておきましょう。

① 最初から高すぎる目標を立てる

「今月から手取りの3割を貯金する」のように背伸びした目標を立てると、生活が苦しくなって続かず、反動でかえって使ってしまうことがあります。セクション4: ステップ3で触れたとおり、続けられる額から始めて、徐々に増やすほうが結果的に貯まります。

② 貯蓄用口座からすぐ引き出す

先取りしたお金を「今月は足りないから」とすぐに引き出していると、先取りの意味がなくなります。生活費が足りなくなるなら、先取り額が高すぎるサインなので、金額を下げて設定し直しましょう。

③ ボーナス頼みにする

毎月は貯めずにボーナスでまとめて貯金しようとすると、支給額の変動や急な出費に左右されて計画どおりに貯まらないことがあります。毎月の先取りを基本にして、ボーナスは上乗せとして考えると安定します。

④ 貯金だけで安心して見直しをやめる

先取り貯蓄が回り始めても、家計の見直しは定期的に続けましょう。固定費は契約内容が古いままになっていることがあり、見直せば貯蓄に回せる余力がさらに生まれることがあります。

6. 貯まってきたら:お金を増やすステップへ

生活防衛資金が目標額まで貯まったら、そこから先の余剰資金は「増やす」ことも選択肢に入ってきます。預貯金は元本が減らない安心感がある一方で、増える額はそのときの金利水準で決まるためです。

金利はこのところ上がってきています。日本銀行は2026年6月16日の金融政策決定会合で、政策金利にあたる無担保コールレート(オーバーナイト物)の誘導目標を0.75%程度から1.0%程度に引き上げました。これを受けて三菱UFJ銀行も、2026年8月3日に円普通預金金利を年0.30%から年0.40%へ改定しています。ただ、年0.40%で100万円を1年間預けたときに付く利息は税引前で4,000円です。預貯金は生活防衛資金を安全に置いておく役割には向いていますが、それ以上の余剰資金を育てる手段としては増え方が限られます。

ただし、投資は預貯金と違って元本割れの可能性があり、急に必要になったときにすぐ使えないこともあります。だからこそ、まず生活防衛資金を預貯金で確保することが土台になります。土台ができたうえで、長期でじっくり育てるお金の一部を、少額の積立から始めるのが無理のない進め方です。

もっと詳しく

生活防衛資金が貯まって「次は増やすことも考えたい」という方は、少額から始められるNISAの仕組みと始め方をまとめたこちらの記事を参考にしてください。

新NISAの始め方入門|仕組み・非課税枠・始めるまでのステップを解説

7. よくある質問

貯金は毎月いくらから始めればいい?
決まった正解はなく、無理なく続けられる額から始めるのが基本です。最初から高い目標を立てて生活が苦しくなると、かえって続きません。手取りの5〜10%、あるいは月5,000〜1万円など、生活が回る範囲の金額を先取りで自動化し、慣れてきたら少しずつ増やしていきましょう。金額よりも「毎月確実に続く仕組みを作ること」を優先してください。
貯金用の口座は生活費と分けたほうがいい?
分けたほうが管理しやすく、貯蓄も残りやすくなります。生活費と同じ口座にまとめていると、貯めたお金と使うお金の区別がつかず、つい使ってしまいがちです。貯蓄用の口座を別に用意し、そこへ給料日直後に自動で移す設定にしておくと、先取り貯蓄が崩れにくくなります。貯蓄用口座はあえて引き出しにくくしておくのも有効です。
先取り貯蓄と投資(NISA)はどちらを先に始めるべき?
まずは預貯金での生活防衛資金の確保を先にするのが基本です。投資は元本割れの可能性があり、急にお金が必要になったときに希望する金額で引き出せないことがあります。急な出費に備えるお金を預貯金で確保したうえで、その先の余剰資金を投資に回すと、生活を崩さずに取り組めます。
ボーナスでまとめて貯金するのはあり?
補助的な手段としてはありですが、ボーナス頼みだけにするのは避けたほうが安定します。ボーナスは支給額が変動したり、急な出費に充てられたりして、計画どおりに貯まらないことがあります。毎月の先取り貯蓄を基本にして、ボーナスは上乗せの臨時貯蓄として位置づけると、貯金のペースが安定します。
財形貯蓄と自分で積み立てるのはどちらがいい?
勤務先に制度があるかで変わります。財形貯蓄は 賃金からの控除(天引き)で事業主を通じて積み立てる制度 で、給与が振り込まれる前に天引きされるため先取りを徹底しやすいのが特徴です。勤務先に制度がない場合は、銀行の自動積立定期預金や定額自動送金サービスを使えば、同じように給料日直後に自動で先取りする仕組みを作れます。

8. まとめ

貯金が続かないのは意志の問題ではなく、「残ったら貯める」という順番になっていることが原因になりがちです。給料が入ったら先に貯蓄分をよける先取り貯蓄に切り替えると、無理なく貯金を続けやすくなります。

始め方のステップを整理すると次のとおりです。

  1. 貯金の目的(生活防衛資金・数年内に使うお金・将来のためのお金)と、手が届く目標額を決める
  2. 家計を見える化し、固定費と支払い方法の見直しで貯蓄に回すお金をつくる
  3. 口座を分けて、給料日直後に自動で移る仕組み(自動積立・自動送金・財形貯蓄など)を設定する

まずは続けられる小さな金額から仕組みを作り、生活防衛資金が貯まったら「増やす」段階へ進むのが無理のない流れです。

日々の支払いで貯蓄に回すお金を増やしたい方は、自分の生活スタイルに合ったポイントの貯め方から見直してみてください。

もっと詳しく

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