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大学無償化はいつから?多子世帯の所得制限なし無償化と高等教育の修学支援新制度の違いと残る自己負担を整理【2026年度版】

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※ 2026年10月時点の情報です

「大学無償化ってうちも対象になるの?」「いつから始まったの?」進路を考え始める秋から冬にかけて、子育て世帯にとって気になるテーマです。ニュースで「大学無償化」という言葉を見かけても、対象になる世帯の条件や、実際にいくら支援されるのかまでは分かりにくいものです。

「大学無償化」と一口に言っても、実は仕組みが2つあります。ひとつは2025年(令和7年)4月から始まった多子世帯の学生に対する所得制限なしの授業料・入学金の減免、もうひとつは2020年(令和2年)4月から続く住民税非課税世帯などを対象にした「高等教育の修学支援新制度」です。文部科学省と日本学生支援機構(JASSO)の公式資料をもとに、それぞれの対象と支援額、そして家計でできる教育費の準備を順に整理します。

1. 大学無償化の3つのポイント(2025年度に何が始まったか)

家計目線でのポイントは、(1)多子世帯は所得制限なしで授業料・入学金が減免されること、(2)ただし「無償」には国が定めた上限額があること、(3)住民税非課税世帯などを対象にした従来からの支援制度も別にあること、の3つです。

ポイント1:多子世帯は所得制限なしで授業料・入学金が減免される

2025年(令和7年)4月から、扶養する子供が3人以上いる多子世帯の学生について、所得制限なく大学等の授業料・入学金が国の定めた一定額まで減額・免除されるようになりました。これは「大学等における修学の支援に関する法律の一部を改正する法律(令和7年法律第17号)」に基づく仕組みで、世帯年収の高い・低いにかかわらず支援を受けられる点がこれまでとの大きな違いです。

ポイント2:「無償」には国が定めた上限額がある

所得制限がなくなった一方で、減免されるのは国が定めた上限額(大学の場合は私立で授業料70万円・入学金26万円、国公立で授業料54万円・入学金28万円)までです。「無償化」という言葉から「大学の学費が全額タダになる」と受け取られがちですが、上限を超える授業料の大学では差額が自己負担として残ります。

ポイント3:住民税非課税世帯などを対象にした支援は別にある

多子世帯の無償化とは別に、住民税非課税世帯とそれに準ずる世帯を対象に、授業料等の減免と返済不要の給付型奨学金をセットで支援する「高等教育の修学支援新制度」が2020年から続いています。多子世帯ではない世帯でも、世帯収入によってはこちらの支援対象になります。

2. 多子世帯の大学無償化:対象と減免上限額

2025年度に始まった多子世帯向けの無償化について、対象と支援額を具体的に見ていきます。

支援の対象になる学校種

対象になるのは大学、短期大学、高等専門学校(4・5年)、専門学校です。大学院は対象外ですが、後述するとおり扶養する子供の数を数えるときには大学院生も含めて数えます。

減免上限額(年額)は学校種と国公立・私立で異なる

減免される授業料・入学金の上限額(年額)は、進学先の学校種と、国公立か私立かによって決まります。文部科学省の資料に示された上限額は次のとおりです。

  • 大学:国公立=入学金28万円・授業料54万円/私立=入学金26万円・授業料70万円
  • 短期大学:国公立=入学金17万円・授業料39万円/私立=入学金25万円・授業料62万円
  • 高等専門学校(4・5年):国公立=入学金8万円・授業料23万円/私立=入学金13万円・授業料70万円
  • 専門学校:国公立=入学金7万円・授業料17万円/私立=入学金16万円・授業料59万円

入学金は入学した年度に1回、授業料はこの上限額が毎年支援されます。たとえば私立大学に進学した場合、初年度は入学金26万円と授業料70万円まで、2年目以降は毎年授業料70万円までが減免の対象になります。

財源と支援規模

この無償化の財源には消費税が活用されています。令和8年度(2026年度)予算では、授業料等の減免で約47万人、返済不要の給付型奨学金で約33万人が支援対象と見込まれ、修学支援新制度全体の予算額は7,133億円(地方負担分565億円を含む)です。

3. 「多子世帯」の定義と見落としやすい注意点

多子世帯の無償化でもっとも誤解されやすいのが「多子世帯」の数え方です。ここを取り違えると、対象だと思っていたのに対象外だった、という行き違いが起こります。

対象は「扶養している子供が3人以上」

支援の対象になるのは、扶養している子供が3人以上いて、かつその中に大学等に通っている子供がいる世帯です。ここで数えるのは「大学に通っている子供の数」ではなく「親が扶養している子供の総数」です。まだ高校生や中学生の下の子も、扶養されていれば人数に数えます。

3人目だけでなく1人目から対象になる

「3人以上」という条件を満たしていれば、3人目の子だけでなく、1人目・2人目の子が大学等に通っている場合もそれぞれ支援対象になります。第1子が大学に進学した時点で3人を扶養していれば、その第1子から減免を受けられます。

第1子が扶養から外れると対象外になる

見落としやすいのが、扶養する子供が3人未満になった時点で「多子世帯」ではなくなるという点です。第1子が卒業して就職し、親の扶養から外れて扶養する子供が2人になった場合は、下の子が大学に通っていても多子世帯の無償化の対象ではなくなります。一方で、第1子が卒業後に大学院へ進学して引き続き扶養されている場合は、扶養する子供の数に含めて数えるため、3人以上の状態が続きます。「同時に3人以上を扶養している間だけ」の支援である点を押さえておきましょう。

4. もう一つの柱:高等教育の修学支援新制度(住民税非課税世帯など)

多子世帯にあてはまらない世帯でも、世帯収入によっては従来からの「高等教育の修学支援新制度」の対象になります。

授業料等の減免と給付型奨学金の2本立て

高等教育の修学支援新制度は、2020年(令和2年)4月から始まった制度で、授業料・入学金の減免と、返済不要の給付型奨学金の支給の2つで学費を軽減する仕組みです。対象になる学校種は多子世帯の無償化と同じく大学・短期大学・高等専門学校(4・5年)・専門学校です。

世帯収入に応じて支援額が3段階

支援額は世帯収入に応じて段階的に決まります。住民税非課税世帯(第Ⅰ区分)は満額の支援を受けられ、それに準ずる世帯は世帯収入が高くなるほど収入に応じて上限額の3分の2・3分の1などに支援割合が小さくなります。

令和6年度から中間層にも拡大

2024年(令和6年)4月からは対象が広がり、世帯年収約600万円(目安)までの世帯のうち、子供3人以上を扶養する多子世帯や、私立の理工農系の学部・学科に通う学生も支援対象に加わりました。この中間層向けの区分(第Ⅳ区分)の支援割合は、満額の4分の1です。

多子世帯の無償化との関係

2025年度に始まった多子世帯の無償化は、この修学支援新制度のうち授業料・入学金の減免について、多子世帯に限って所得制限をなくし、上限額まで支援するものです。一方で、返済不要の給付型奨学金(生活費などに充てるお金)については、多子世帯であっても従来どおり世帯年収による対象範囲があり、給付型奨学金は世帯年収約600万円までの区分に応じて支給されます。つまり、多子世帯の高所得世帯は「授業料・入学金の減免」は受けられますが、「給付型奨学金」は世帯収入によって対象外になる場合があります。

5. 「無償化」でも残る自己負担・対象外の費用

「無償化」という言葉のイメージと実際の支援範囲にはずれがあります。どこまでが支援され、どこからが自己負担になるのかを整理します。

上限額を超える授業料は自己負担

減免されるのは国が定めた上限額までです。私立大学の授業料の上限は年70万円なので、これを超える授業料の大学では差額が自己負担になります。たとえば年間授業料が100万円の私立大学に通う場合、減免されるのは70万円までで、残りの30万円は自己負担です。医歯薬系など授業料の高い学部ほど、上限を超える分の自己負担が大きくなります。

授業料・入学金以外の費用は対象外

支援の対象は授業料と入学金です。教科書代、実験・実習費、施設設備費、通学費、教材費、そして一人暮らしをする場合の家賃・生活費などは支援の対象外で、各家庭の負担として残ります。とくに自宅外から通う場合は、住居費と生活費が学費とは別に発生します。給付型奨学金の対象になる世帯であれば、これらの生活費に充てるお金の支援も受けられますが、給付型奨学金には前述のとおり世帯収入による対象範囲があります。

高校までと違い「進学しないと支援は発生しない」

高校授業料の無償化と違い、大学の無償化は進学して在学することが前提です。進学先の学校種(大学・短大・高専・専門学校)や国公立・私立で上限額が変わるため、どの進路を選ぶかによって実際に軽くなる負担額も変わります。進学先の候補が示す学費と、上限額との差額がどれくらいになるかを、早めに見積もっておくと家計の見通しを立てやすくなります。

6. 教育費の準備として家計でできること

無償化によって授業料の負担が軽くなる世帯がある一方で、上限を超える授業料や、教科書代・通学費・一人暮らしの生活費、そして無償化の対象にならない世帯の学費は、引き続き家計の課題として残ります。制度を踏まえて家計でできることを整理します。

支援対象になるか早めに確認する

まず、自分の世帯が多子世帯の無償化や修学支援新制度の対象になるかを早めに確認しておくと、準備すべき金額の見通しが立てやすくなります。支援の申込は日本学生支援機構(JASSO)に対して行い、進学前の高校生向けの予約採用と、進学後の在学採用があります。高校3年生は進路準備の時期に学校を通じて予約採用の案内を受けられるため、対象になりそうな場合は申込時期を逃さないようにしましょう。詳しい要件や申込方法は、学校の奨学金担当窓口やJASSOの案内で確認してください。

教育費は使う時期が見えているので計画的に積み立てる

大学の入学時期はあらかじめ見通せるため、教育費は計画的に積み立てる対象として向いています。新NISA(つみたて投資枠)を使えば、運用益が非課税になるメリットを受けながら長期で資産形成ができます。ただし市場の値動きによって元本割れのリスクがあるため、使う時期が近い資金は元本確保型の貯蓄と組み合わせて準備すると安心です。

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新NISAでクレカ積立を使ってポイント還元も得ながら教育資金を積み立てたい方は、証券会社の選び方を解説した次の記事を参考にしてください。

新NISA×クレカ積立のポイント活用ガイド|証券会社5社の還元率と選び方

固定費を見直して積立の原資をつくる

教育資金を積み立てる余力は、毎月の固定費の状態に左右されます。通信費・保険料・サブスクリプションなど、毎月自動的に引き落とされる固定費は、いったん契約を見直すと、その後ずっと支出が軽くなります。浮いた分を教育資金の積立に回す原資にできます。

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固定費の支払いをクレカに集約してポイントを貯めながら積立の原資をつくりたい方は、次の記事を参考にしてください。

固定費のクレカ払いでポイントを貯める方法|通信費・光熱費・保険料の支払い最適化ガイド

ふるさと納税で家計の現金支出を抑える

ふるさと納税は税金の前払いで返礼品を受け取る仕組みなので、自己負担2,000円で食料品・日用品を確保すれば、家計の現金支出を抑えられます。浮いた現金を教育資金の積立に回す動線として使いやすい制度です。

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ふるさと納税のポイント還元最適化ガイド|ポータル×カード決済を経済圏別に比較

7. よくある質問

大学無償化はいつから始まりましたか?
多子世帯を対象にした所得制限なしの授業料・入学金の減免は、2025年(令和7年)4月から始まりました。 扶養する子供が3人以上いる多子世帯の学生について、所得制限なく大学等の授業料・入学金を国の定めた一定額まで減免 する仕組みです。なお、住民税非課税世帯などを対象にした高等教育の修学支援新制度は2020年(令和2年)4月から続いています。
年収が高くても多子世帯なら大学無償化の対象になりますか?
授業料・入学金の減免については対象になります。多子世帯向けの減免は 所得制限なく、扶養する子供が3人以上いる世帯が対象 です。ただし返済不要の給付型奨学金は、多子世帯であっても世帯年収約600万円までの区分に応じた支給となるため、高所得世帯は給付型奨学金の対象外になる場合があります。
「多子世帯」は子供が何人いれば対象ですか?大学に通っている子だけ数えますか?
扶養している子供が3人以上いれば対象で、数えるのは大学に通っている子だけでなく、扶養している子供の総数です。 扶養する子供が3人以上、かつ大学等に通っている場合が支援対象 で、まだ高校生や中学生の下の子も扶養されていれば人数に数えます。ただし第1子が卒業・就職して扶養から外れ、扶養する子供が2人になると、下の子が在学中でも多子世帯の対象ではなくなります。
私立大学の授業料は全額無料になりますか?
学校の授業料水準によります。多子世帯の減免上限額は 私立大学で授業料70万円・入学金26万円(国公立は授業料54万円・入学金28万円) で、実際の授業料が上限を超える大学では、超過分は自己負担として残ります。教科書代・通学費・一人暮らしの生活費なども支援の対象外です。
多子世帯ではありませんが、支援を受けられる可能性はありますか?
世帯収入によっては受けられる可能性があります。高等教育の修学支援新制度では、 住民税非課税世帯(第Ⅰ区分)は満額 が支援され、それに準ずる世帯は 収入に応じて上限額の3分の2・3分の1など を支援します。令和6年度からは世帯年収約600万円までの中間層のうち、私立の理工農系の学部等に通う学生も対象に加わりました。詳しい要件は学校やJASSOで確認してください。

8. まとめ

「大学無償化」と2つの仕組みのポイントを整理します。

無償化で軽くなった分を生活費に紛れさせず、教育費の積立に回す家計づくりをすることで、制度のメリットを活かせます。自分の世帯が対象になるかを早めに確認したうえで、NISAでの長期積立や固定費の見直し、ふるさと納税といった家計の選択肢と組み合わせて、教育費の準備を進めていきましょう。

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